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赤羽 眞太郎 先生(株式会社デイリーはやしや 代表取締役会長)の講義が行われました

赤羽 眞太郎 先生(株式会社デイリーはやしや 代表取締役会長)の講義が行われました

2018. 10.24

  • 経営者と企業

 平成30年10月24日、平成30年度「経営者と企業」 第2回の講義として、株式会社デイリーはやしや 代表取締役会長 赤羽 眞太郎氏から「CVS業界に関わり、家業から企業へ!」~私の経営観と意識~と題して講義が行われました。

 当社は長野県、新潟県、静岡県、山梨県に6つの工場を拠点とし、セブンイレブンのお店にお弁当やお惣菜、デザートなどデイリー品の企画開発と製造・納品をしている食品メーカーです。
 1964年「はやしや食品株式会社」として創立後は、お惣菜の製造販売をメインに操業していましたが、1976年、長野県の中信地区のセブンイレブンへの納品を皮切りに、数ヶ月の間に店舗数が2~4倍に拡大したことを受け、山梨県、静岡県、新潟県に相次いで工場を設立し、納品を開始しました。「当初は、まさかここまでコンビニエンスストアが増えるとは思わなかった」とのことですが、セブンイレブン創業時の最古参3社のうちの1社(地方唯一)であり、地方代表企業として大きな期待が寄せられています。
 近年は、人口減少が進む半面、女性の社会進出や高齢化など社会環境の変化、さらに訪日外国人客の増加など、新たなコンビニエンスストアへの需要が生まれてきています。「人のため、社会のためになる会社作り」を経営理念として掲げられ、それにあたり御自身が大切にしている価値観を具体的に述べられました。

 セブンイレブンとの取引を開始するにあたっては、結構な売上のあった取引先を集約するという決断に苦悩されたことや、供給組合へ出向した経験が、業界の現状や同業他社について学ぶ良い機会になったこと、炊飯器やおにぎり包装機など厨房設備機器の研究開発や「真空調理法」という調理技術を活用した新商品開発などについて御紹介いただきました。
 また、食の安全安心の追求としてHACCPシステムによる食品衛生管理から、国際標準のJFSM(食品安全マネジメントシステム)の認証を取得され、常に検証と改善を行い、システムの向上を目指して全社員が認識の共有を図られていること、商品開発については、過去の失敗を今後にどう活かしていくかが大事であると、基本の徹底と変化への対応を述べられました。

 最後に、学生たちに向けて伝えたいこととして、①覚悟と自己変革、②リーダーの統率力、③ビジネスの醍醐味を挙げていただきました。なかでも覚悟と自己変革については、「自ら使命を定め、それなりの覚悟をもつこと」、「物事は肯定的に考えるべきであり、悲観的なことはやめる」、「人は必ず失敗するもので、失敗のない仕事はない。失敗したら、どのように対処するかが大事」、「失敗しても常に挑戦すること。勇気がいることだが、挑戦しないと成功につながらない」と熱い思いを語られました。

 学生にとっては、身近な存在のコンビニで販売されるお弁当やお惣菜を製造する地元企業であり、コンビニ業界の成長初期からビジネスチャンスをつかみ事業を拡大してきた成功体験を踏まえた講師のお話は大変興味深く、有意義な講義となりました。

  • (株)デイリーはやしや 代表取締役会長 赤羽眞太郎氏
  • 講義風景

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