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中野 卓 先生(仁科工業株式会社 代表取締役社長)の講義が行われました

中野 卓 先生(仁科工業株式会社 代表取締役社長)の講義が行われました

2017. 11.22

  • 経営者と企業

 平成29年11月22日、平成29年度「経営者と企業」第6回の講義として、仁科工業株式会社 代表取締役社長 中野 卓氏から「身の丈に合った会社経営」と題して講義が行われました。

 まず御自身の御紹介として、仙台で過ごしヨット部で活躍された学生時代から始まり、昭和56年豊田自動織機製作所(現:豊田自動織機)に入社、平成24年に仁科工業へ赴任され平成28年社長に就任されるまでをお話しされ、"いきなり、質問"と題して「あなたが会社に入り仕事に取り組む場合、どのような目標を持つタイプですか?」と問われました。どのタイプが正解というわけではないとしたうえで、豊田自動織機の社長でいらっしゃる大西朗さんを例に挙げ、今、明確な目標を持っていなくても、日々の仕事をこなすことで、仕事に対する目標や心構えは得られるとして、実際に自分が就職した際に今一度考えてみてほしいと述べられ、講義が始まりました。

 今年で78周年を迎えられた仁科工業株式会社はトヨタグループ100%資本の子会社であり、経営理念や社員行動規範は豊田綱領(グループ社是)が基盤となっていて、創業から今日に至るまで長きにわたり歴史を積み重ねてこられました。創業当初はターレット旋盤やメリヤス機械、紡績機械の部品を手掛けていらっしゃいましたが、仁科工業の創業者が豊田の方と旧知の仲だったことから油圧製品を作る会社へ転換。それが飛躍の大きなきっかけとなり、今では世界標準の評価をいただくまでに成長され、すべての油圧機器製品群が主要建設機械メーカーに採用されていると御紹介がありました。

 次に、今回の講義テーマである「身の丈に合った経営」に対する思いとして、仕事を通じ、社員が幸せを感じることのできる会社にするためには、一人ひとりが一所懸命自分の仕事に取組み自らを磨くこと、それぞれの役割を果たすことが社員の幸せ、会社の成長や利益につながるとの思いを述べられました。また経営方針として、社内外でマナーを守れる思いやりのある社員であってほしいという思いから、社会人の基盤を身に着けることを経営課題として挙げられました。さらに、仕事の進め方として①優先順位を守る、②取り組む姿勢を行動で示す、③成果を出す手法を習得するという3点について具体的にお話しいただき「正しい仕事の進め方をすれば必ず成果は出せる。率先垂範、チャレンジ、チームワークを行動で示しリーダーとしての模範を示すことが大事」との思いを語られました。

 最後に、「自分の『身の丈』を知る」ことは、職場を実際に見て分かる「現地現物」が重要であり、これを愚直に実践することが仕事を進めるうえでの基本であると述べ、講義を締めくくられました。

  • 仁科工業(株) 代表取締役社長 中野卓氏
  • 講義風景

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