社会学分野

社会調査士資格について

社会調査士とは

情報化社会としての現代社会は、おびただしい数の社会調査の行われる社会である。変動の激しい、多極化・複雑化の進む社会的現実をとらえ、生起するさまざまな社会問題への対応と解決を図っていくうえで、社会調査は不可欠の方法である。
こうした社会調査の高まる重要性に比して、その担い手となる専門的人材の育成システムの現状は、きわめて未整備の状態にあるといってよい。その結果として、現在実施されている社会調査の一部については、しばしば方法上・倫理上の問題点が指摘されており、社会調査の質的な改善や水準向上を求める声には大きなものがある。
こうした声に応え、事態の改善をはかるためには、なによりも社会調査に関する教育体制を整備し、調査を担当する人材の育成を組織化すると同時に、その専門的職業としての資格の制度化をはかることが必要とされる。このたび日本教育社会学会、日本行動計量学会、日本社会学会の三学会が、相互の連携協力のもとに、「社会調査士」資格の制度化をはかり、「社会調査資格認定機構」の設立を構想したのは、そうした現実の社会的要請に応えることをねらいとするものである。

「社会調査士資格認定機構」設立趣意書より
(「社会調査士資格認定機構」は、現在、「社会調査協会」となっています。)

  • 社会調査士は、「社会調査に関する基礎的な知識・技能、相応の応用力と倫理観を身につけた人材」対して社会調査協会よりあたえられる資格です。

資格要件

社会調査協会が定めた標準カリキュラムに対応した科目を履修し、単位認定を受けることが必要です。 また正規資格は学部卒業を要件としています。

標準カリキュラム

A.社会調査の基本事項に関する科目

社会調査の意義と諸類型に関する基本的事項を解説する科目。社会調査史、社会調査の目的、調査方法論、調査倫理、調査の種類と実例、量的調査と質的調査、統計的調査と事例研究法、国勢調査と官庁統計、学術調査、世論調査、マーケティング・リサーチなどのほか、調査票調査やフィールドワークなど、資料やデータの収集から分析までの諸過程に関する基礎的な事項を含む。(90分×15週)

B.調査設計と実施方法に関する科目

社会調査によって資料やデータを収集し、分析しうる形にまで整理していく具体的な方法を解説する科目。調査目的と調査方法、調査方法の決め方、調査企画と設計、仮説構成、全数調査と標本調査、無作為抽出、標本数と誤差、サンプリングの諸方法、質問文・調査票の作り方、調査の実施方法(調査票の配布・回収法、インタビューの仕方など)、調査データの整理(エディティング、コーディング、データクリーニング、フィールドノート作成、コードブック作成)など。(90分×15週)

C.基本的な資料とデータの分析に関する科目

官庁統計や簡単な調査報告・フィールドワーク論文が読めるための基本的知識に関する授業。単純集計、度数分布、代表値、クロス集計などの記述統計データの読み方や、グラフの読み方、また、それらの計算や作成のしかた。さまざまな質的データの読み方と基本的なまとめ方。相関係数など基礎的統計概念、因果関係と相関関係の区別、擬似相関の概念などを含む。(90分×15週)

D.社会調査に必要な統計学に関する科目

統計的データをまとめたり分析したりするために必要な、基礎的な統計学的知識を教える科目。確率論の基礎、基本統計量、検定・推定理論とその応用(平均や比率の差の検定、独立性の検定)、抽出法の理論、属性相関係数(クロス表の統計量)、相関係数、偏相関係数、変数のコントロール、回帰分析の基礎など。(90分×15週)

E.量的データ解析の方法に関する科目

社会学的データ分析で用いる基礎的な多変量解析法について、その基本的な考え方と主要な計量モデルを解説する。重回帰分析を基本としながら、他の計量モデル(たとえば、分散分析、パス解析、ログリニア分析、因子分析、数量化理論など)の中から若干のものをとりあげる。(90分×15週)

F.質的な分析の方法に関する科目

さまざまな質的データの収集や分析方法について解説する科目。聞き取り調査、参与観察法、ドキュメント分析、フィールドワーク、インタビュー、ライフヒストリー分析、会話分析の他、新聞記事などのテキストに関する質的データの分析法(内容分析等)など。(90分×15週)

G.社会調査の実習を中心とする科目

調査の企画から報告書の作成までにまたがる社会調査の全過程をひととおり実習を通じて体験的に学習する授業で、量的調査でも質的調査でもいい。演習で行っている実習も含む。調査の企画、仮説構成、調査項目の設定、質問文・調査票の作成、対象者・地域の選定、サンプリング、調査の実施(調査票の配布・回収、面接)、インタビューなどのフィールドワーク、フィールドノート作成、エディティング、集計、分析、仮説検証、報告書の作成。また、実際にアプリケーション・ソフトを利用した量的データの統計的分析の実習、もしくは、質的データの分析ないし事例研究を行う実習を含む。(90分×30週)

社会調査協会ウェブサイトより

信州大学人文学部での履修の仕方

信州大学人文学部では、標準カリキュラムに対応した科目(以下は、2016年度開講科目の場合)が社会調査協会より認定を受けています。

資格認定科目 人文学部開講科目(2016年度の場合)
A 経験社会学基幹講義
B 経験社会学基幹演習I
経験社会学基幹演習II
C データ分析方法論I
D データ分析方法論II
E 経験社会学発展演習I
経験社会学発展演習II
F 開講していません
G 社会調査実習I

*各科目の内容については、シラバスのページに入り、ご覧ください。

資格取得のための手続き

  1. 社会調査協会のウェブサイト上で、自身が取得した科目と社会調査協会の資格取得カリキュラムとの対応関係を確認してください。
  2. 以下のリンク(信州大学人文学部の学生用),または,社会調査協会のウェブサイト上から申請用紙をダウンロードし、必要事項を記入してください。科目認定番号については、社会調査協会のウェブサイトによって確認してください。

  3. 大学学務係より、単位取得に関する証明書を発行してもらってください。
  4. 所定の認定審査手数料を振り込み、振り込み用紙コピーを申請用紙の裏に貼り付けてください。振込先については、社会調査協会のウェブサイトを参照してください。
  5. 申請用紙一式を大学学務係に提出してください。

平成28年度社会調査士(キャンディデイト)の手続については人文学部棟内の掲示板をご覧下さい。
くわしくは、社会調査協会のウェブサイトをご覧ください。

問い合わせ先

手続きの仕方について不明な点は、学務係に問い合わせてください。

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