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しのはら なるひこ

篠原 成彦

哲学・芸術論 教授

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書籍

『主観的、間主観的、客観的』

 「的」3連続で名詞ナシ。さきごろ春秋社から出版された邦訳哲学書のタイトルだ。私もちょっとだけ翻訳に関わっている。原著はアメリカの哲学者ドナルド・デイヴィドソン(1917-2003)の Subjective, Intersubjective, Objective 。だから、そのまんまと言えばそのまんまの訳なのだが、日本語の使い方としてはかなり奇抜といえるだろう。
 当初は私も、『主観性・間主観性・客観性』か『主観・間主観・客観』あたりが妥当だと考えていたが、訳者間で検討しているうちに、「的、的、的って、だ から何が!?」とツッコミたくなるこの尻切れトンボ感がオシャレでいいかも、と思うようになった。装丁もなかなかオシャレに仕上がっている。しかし、中身 はケレン味とは無縁の容赦なくハードな論攷なので要注意。なんちて。本当は、タイトルと装丁のおフランスな(?)雰囲気にだまされて買ってしまう人が続出 するといいなあ、とけっこう本気で思っている。

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ドナルド.デイヴィドソン著, 清塚・柏端・篠原訳 『主観的、間主観的、客観的』
(春秋社 2007年4月) ¥4000

 

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