教員紹介

さとう まさとし

佐藤 全敏

日本史 准教授

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2009年春 奈良・京都へ

2009年3月下旬、春から新2年生になる新しいメンバーを加えて、奈良・京都の

古寺をめぐりました。
人数も増え、古代史ゼミもようやくそれらしくなってきました。
みんなであらかじめ勉強会を開いたあとの、一泊二日の旅です。

 



仁王像と門の内部構造を見上げる

 

早朝に松本を出発して、午前中のうちに近鉄奈良駅に到着。興福寺境内を通っ

て、まずはおなじみの東大寺へ。
でも今回は大仏はみません。東大寺の法華堂と戒壇堂の建物と、そのなかの仏

像たちがお目当てです。

 


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古代の色彩にふれる

 

白と緑青と朱。これが古代のお寺や官庁の基本カラー。
回廊は石でできていて、奈良時代以来、靴をはいて歩いていました。

 

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今回の合宿旅行には、同志社大学の北先生も、大学の後輩や学生さんを
連れて合流。専門的な解説はもちろん、幅広い知識に裏付けられた
興味深いお話を、惜しみなくして下さいました。

 


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新薬師寺にて

 

東大寺のあとは、少しだけ南下して新薬師寺へ。
ひっそりとした本堂のなかでは、東大寺より少し後の仏像たちとご対面。
仏像の様式が、ほんのわずかな期間で変化することを実感。
穏やかな春の午後でした。

 


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嵯峨 大覚寺

 

宿泊は京都・嵯峨嵐山の大覚寺です。
大覚寺は、平安時代のはじめ、嵯峨天皇が住んだ嵯峨院(離宮)を改造してできた

お寺。
現在の建物は、江戸時代初期に建て直されたものですが、
それでも平安時代の空気を濃厚に漂わせています。
長く続く回廊は、奈良時代のお寺とちがって、板敷きになっています。もちろん靴を

ぬいで歩きます。

 


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早朝の大沢池

 

大覚寺の朝は早い。5時に大きな鐘の音で起床。
まだ暗いなかで、「おつとめ」(お坊さんたちの勤行)に参仕します。
寒さに耐えつつ正座を続けます。目の前で唱えられる声明(しょうみょう)は圧巻。
おつとめの後は、嵯峨天皇が唐の池を真似てつくらせた広大な大沢池へ。朝日が

まぶしい。

 

 

 

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平安京のはじまるところ①

 

2日目は、嵯峨野の散策からスタート。
きのうの晩から、奈良女子大学研究員の吉野先生も合流。先端的な解説をして下

さいました。
(ⅰ)嵯峨野は、渡来系氏族である秦氏が古墳時代より開拓、
    彼らが川につくりあげた農業用灌漑取水設備(写真でわかるかな)によって、山
    城盆地が開発されていったこと
(ⅱ)渡来系氏族出身の母をもつ桓武天皇が山城盆地に都をうつしたのも、
    おなじ渡来系氏族である秦氏との関係が大きかったこと
(ⅲ)平安京を造営する際には、ここの川岸から材木がどんどん陸揚げされ、
    この地は平安京の「港」としての性格ももっていたこと
などなど。
なるほど「平安京発祥の地」。たいへん勉強になりました。

 

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平安京のはじまるところ②

 

いちおう記念撮影。桜がちらほら咲き始めていました。
このあと、秦氏の氏寺(うじでら)である広隆寺へいきました。
広隆寺には、平安初期から前期にかけての仏像がたくさん残されています。
秦河勝(はたのかわかつ)が聖徳太子からいただいたものと伝えられる、7世紀初

頭の仏像、弥勒菩薩半跏像にも、ここでご対面。

 

 


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蛇塚古墳のなか

 

広隆寺から歩いて、秦氏の首長が葬られた墓=前方後円墳(通称「蛇塚」)へ。
見上げるような巨岩にかこまれた石室。
権力の象徴は、こうした古墳から、その後、氏寺へと移っていったのでした。

 

 

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南禅寺の三門

 

大きい古い木造建築に登ってみようということで、東山に移動して南禅寺へ。
高所恐怖症にはちとつらい重要文化財。

 

 


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永観堂でふりかえってみる

 

大覚寺にひきづつき、板敷きの回廊を歩いてみようということで、
南禅寺のおとなりの永観堂へ。
永観堂は、「永観、遅し」とふりかえった阿弥陀さまの仏像でも有名。

 

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永観堂でのんびりしてみる

 

 

 

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空海の東寺

 

最後は東寺です。
講堂のなかは、空海の構想をそのまま立体化したような世界。
平安初期の異形の仏像たちが、ところせましと立ち並びます。
最後に五重塔の内部にはいり、心柱を自分たちの目でみて終了。

 

最後に。
この旅行では、信州大学人文学部同窓会より補助金をいただきました。

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