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おおぐし じゅんじ

大串 潤児

日本史 准教授

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こんなことしています(授業など教育) ゼミの活動

日本近現代史ゼミ 春のフィールドワーク 2014 岡谷

蚕糸業と長野県

  2014年5月9日、日本近現代史ゼミ春のフィールドワークは岡谷市を目ざします。   日本近現代史、特に長野県を対象に勉強をしているゼミ生にとって、近代はもとより戦後のある時期まで「蚕糸業」とはどのような産業であったのか、を理解することは不可欠のこととなります。   しかし、現在、身近に「蚕糸業」の痕跡を見ることはありません。産業として、ほとんど存在していないからです。   「蚕糸業」はさらに細かく分類すると、①蚕そのものを生産する=蚕の卵を生産する「蚕種業」(長野では上田市が有名です、松本にも1つだけ業者があります)、②蚕から繭をとる「養蚕業」(主として農家の副業)、③繭から生糸をとる「製糸業」、があります。   いま、ゼミで読んでいる戦後下伊那松尾村の史料には直接登場しませんが、この地域には戦前、組合製糸という形態をとった製紙工場がありました。   「蚕糸業」について理解することは、史料を読解するうえでも大事なのです。 ※たまたま群馬県富岡製糸場の世界遺産登録の報道があった直後でした。

うなぎのまちの金唐紙

旧林家住宅

  岡谷に到着。「濱丑」にて美味しいうなぎをいただきました。岡谷市は「うなぎのまち」として売り出し中だそうです。製糸業→精密機械産業→「うなぎ」。   まずは、林家住宅に向かいます。   岡谷の製糸家「一ヤマ カ」の経営主の住宅です。和洋折衷で、実際にながく使われたことがないようなので明治期のものとしては保存がよいとのことです。   二階の客間は全面が「金唐紙」で彩られています。ヨーロッパの壁紙を、近世以来の工芸作品として移植したものです。商売相手の外国人の応接間として使われました。   洋間には、明治期としては珍しいガスストーブもあります。

糸引き経験

糸取りの実演・解説

  これまで岡谷フィールドワークで必ず訪れてきた「蚕糸博物館」は、現在リニューアル中でした(2014年8月、オープン)。   現存している旧「山一林組」の事務所の2Fで博物館学芸員の森田さん、林さんから、製糸業の基礎を学びました。     胴ぐり・牛首・座繰りと糸引きを実体験し、さらに「足踏式の座繰器」を使って「接緒」(糸をつぎたすこと)を見せてもらいました。   時間の都合で詳しくは解説してもらえませんでしたが、山一林組といえば、1930年代、「女工の労働争議」が起こったところでもあります(松本衛士『製糸労働争議の研究 岡谷・山一林組争議の一考察』柏書房)。   

充実したフィールドワーク

山一林組事務所まえ

  博物館リニューアルのため、貴重な製糸器械のコレクションや、岡谷市域の近現代文書史料を見ることは出来ませんでしたが、充実したフィールドワークになりました。   市内の残っている繭倉を見学。松本にみな無事、着きました。   岡谷で働いていた「女工」たちの姿を考えるのは、考える側がどのような立場に立つのかが問われるでしょう。経営者・農家、そして女性たち自身。彼女たちが、生きざるを得なかった社会状況を充分に把握したうえで、彼女たちの「喜び・悲しみ」を考えていく必要があるでしょう。 ※ご案内いただいた岡谷市蚕糸博物館の森田さん、林さん。御世話になりました。 ※フィールドワーク係の石倉さま、いろいろとありがとうございました。

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