教員紹介

おおぐし じゅんじ

大串 潤児

歴史学 教授

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こんなことしています(授業など教育) ゼミの活動

日韓・韓日交流会 2007 その2

-松代大本営見学会-

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ロッド(撮影 キム キボムくん)


7月21日、昨晩の雨がうそのように松本の空は晴れ上がりました。今日は、昨日の合同ゼミナールでもとりあげた松代大本営跡を訪ねる旅です。旅館組は栄 の湯の「熱い温泉」を楽しみ、また、ホームステイ組も、昨晩の疲れもみせず(?)浅間温泉公衆浴場を訪ねて、温泉を楽しんだようです。

10:00、バスに搭乗して松代へ。今日は、日本近現代史ゼミからだけではなく、他の分野や近世史の学生も参加してくれました。11:30、篠ノ 井ICをおりて「おぎのや」で昼食。韓国には駅弁はないそうです。ここで、昨年、韓国に行ったゼミの卒業生望月さんほか上越教育大の院生諸君と合流しまし た。

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12:30、「松代大本営の保存をすすめる会」縣重夫(あがた しげお)さんの案内で、見学を開始。まずは一般公開もされ、整備されている象山地下壕から。


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削岩機(ロッド)の跡。

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わかりやすい縣さんのお話し。

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公開部分、最終地点にて。


松代大本営建設工事の犠牲者に黙祷を捧げました。
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象山地下壕すぐの小道を通って恵明寺に。ここには、松代で働いていた朝鮮人「中野次郎」(本名不詳)の墓があります。西松組が埋葬して欲しいと遺体を恵 明寺に運んだそうです。松代の工事で亡くなった朝鮮の方についてはほとんどわかりません。創氏改名の名とはいえ、名前がわかり、さらに墓地があるのはめず らしいことです。こうした扱いから、工事現場では相当地位の高かった人物であると思われると、金先生もおっしゃっていました。
現在の墓地は近年、新しく建てられたもので、もともとは墓石横の小さな石仏でした。
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バスにて舞鶴山地下壕に向う。今回は、残念ながら気象庁地震観測所の工事のため、内部は見ることができませんでした。舞鶴山地下壕は、大本営・宮内省・皇后・天皇の「御座所」がある、松代全体のなかでも中枢部です。

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「賢所」(かしこどころ-三種の神器を置く場)建設予定地を望む。

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天皇「御座所」にて。

帰る途中、西條小学校(松代町内)から移築されてきたという奉安殿を見学。
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松代の奉安殿は、銅葺きの立派なもので大変めずらしいものだとのこと。

縣さんの案内はここまで。参加者一同、御礼をいって別れました。複雑な想いと、蒸し暑い夏の松代を回った疲れとで、バスのなかでは皆さん熟睡でした。


17:00、松本に到着。光云大学の皆さんと、松本の最後の夜、お別れの宴を催しました。金先生とは、今後ともお互いに無理はせず、しかし何らかのかた ちで交流会を続けていくことを誓いました。光云大学の学生さんたち、韓国で、あるいは日本で、あるいは世界のどこかでまたお会いできる日を楽しみにしてお ります。

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それではアンニョンヒ ゲセヨ-!

※今回の合同ゼミナールの企画・運営にあたっては、パンフレット・レジュメの翻訳を手伝ってくれた光云大学からの交換留学生 キム キボムくん、オ ヨンチャルくん、にまず御礼を言いたいと思います。その他、こまごまとした事務やホームステイの手配などでは人文学部4年生の稲垣くん、2年生の清水く ん、北澤くん、小林さんの力を借りました。
パンフレットの印刷という地味な作業(?)は、3年生の土屋さん、西洋史の平林さんにも手伝ってもらいました。
また、案内をして下さった「松代大本営の保存をすすめる会」の関係各位、スケジュールの無理を聞いていただいた「おんたけ交通」さんに御礼申し上げます。
なお、会議室の使用や合同ゼミナールの企画・運営について信州大学人文学部・全学の交換留学生支援事業から補助を受けました。ありがとう御座います。

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