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もりやま しんや

護山 真也

哲学・芸術論 教授

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台湾滞在記

青年活動中心

青年活動中心

 前回、学術的な内容だけで書きましたので、今回は非学術的な視点で、台湾滞在の顛末をご報告しましょう。  四日間の滞在を終えて、私の正直な感想は、現在、中国でサバティカル研修をされている早坂先生へのリスペクト、これにつきます。  初日、桃園国際空港に着いた私は、適当にタクシーをつかまえて、目指す「法鼓仏教学院」の文字を見せて、よろしくお願いします、とご挨拶。さすが漢字が通じると楽だなぁ、なんて思いながら、台北の象徴である台北101タワーなどを横目に、ひたすら北海岸を目指しました。爆走すること1時間あまり、金山に到着。ここは温泉街で、やたらと温泉施設の看板が並んでいます。  法鼓仏教学院は、この金山の法鼓山の中腹にあります。タクシーの運ちゃんも迷うような道でした。  会場で、ウィーンでお世話になった先生方や研究者たちに会いましたが、皆が口をそろえて言うことには、「昨日のウェルカム・パーティーは精進料理だったよ」とのこと。酒・肉、一切なしのセレモニー。さすがは仏教学院です。  宿泊したところは、Jinshan Youth Activity Center. 漢字で書くと、「青年活動中心」。青少年自然の家のようなところでした。娯楽施設は一切、ありません。コンビニも近くにありません。初日、泣きながら自動販売機でカップ麺を食べました。中国語でクレヨンしんちゃんを見ながら…。早坂先生もこんな生活してるんだろうなぁ、なんて思いながら…。  

故宮博物院、そして…

 滞在中、参加者のために故宮博物院へのツアーが組まれました。蒋介石の国民政府が、紫禁城から避難させた宝物群が展示されています。  白菜やお肉を模った石をはじめ、哲学懇話会で宇佐美先生が講演された、気の流れが描写された山水画・書の傑作が並べられています。また、チベットからの仏像・龍蔵経も展示されていました。  2時間ではとてもすべてをじっくり鑑賞することはできませんでしたが、久々の博物館体験でした。  さて、その後は桃園まで移動し、Quanta Arts Performance, "First Moon, Full Moon" の鑑賞です。手塚治虫の『ブッダ』に出てきた、鹿の王が身ごもった母鹿の代わりに人間に食べられるために、人間の王の前に出てくるというお話。その鹿の王の姿に、人間の王は新月と満月の日には肉食をやめることにした顛末が、様々な身体表現で演じられていました。  ベジタリアンじゃなきぇいけないねぇ、なんて語りながら、その日の夜、先輩と食べに行った場末のレストランでは、しっかり「牛肉麺」なるものを食べた私は、罪深い人間です。ラーメンに焼肉をのせる、という斬新な発想に感動しました。

台北ライフ

 最終日は、飛行機に乗る時間まで先輩と台北の街を散策。  なにしろ、これまでひたすら山の中の修行道場みたいなところにいたもので、活気溢れる市街地に感動でした。感動のあまり、バスの中にカメラを忘れ、そのカメラを取り返すために、あたふたするという一幕もあったわけですが…。(このあたりは、九州大学・片岡啓先生のブログ「疾走するダルマキールティ研究者」をご覧ください。)  街中はいたるところに漢字の看板。「大腸麺線」なる食べ物がいかなるものか、非常に気になるところでしたが、屋台で、お惣菜盛りだくさんのから揚げ定食を食べました。実にうまかった。早坂先生、食べてますか?  お土産を買うために寄ったお茶屋さんでは、台湾式のティーセレモニーのやり方を見せてもらいました。急須までお湯であっためるんですね。  そんなこんなで、いろいろハプニングもありましたが、楽しい四日間でした。

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