教員紹介

いとう つくす

伊藤 尽

英米言語文化 教授

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授業関連

英語学概論 I

吉野利弘先生の英語学概論が始まりました。


と、思う間もなく三日間は怒濤のように(授業中に出てきた表現で言うならば Sturm und Drang!)過ぎてしまいました。朝から夜まで、受講生のみんなも疲れたでしょうけれど、教える先生もかなりきつかったと思います。

僕もオーガナイザーの一人として出席しながら、講義のお手伝いをしておりました。
疲れもふっとぶような充実した授業に、わくわくしました・・・。

それにしても、のっけから吉野先生の質問口撃に、学生諸君も驚いていたようです。

「英語学概論」を英語で言うとなんとなるか?

面白いことに、「概論」という言葉に振り回される学生がずいぶんおりました。

「英語学概説」と「英語学概論」は何が違うのか?

これは僕も面食らう質問でした。要は、日本の大学の授業タイトルが如何に抽象的かということが暴露されたとき、そのことに学生自身が気づき、それに驚いた時、そのショックを糧として何かを考える機会として貰いたかったのでしょう。

いずれにしても、An Introduction to English Studies、というのが僕の思い浮かんだ英語でした。

重要なのは、「概論」が introduction であり、「英語学」が English Studies であるということ。

特にEnglish Studiesとは何か、ということこそが吉野先生が問題にしたかったことでありましょう。

Linguistics ではなく、English Linguistics でもない。英国のOxbridge(=Oxford とCambridge)における英語の研究の違い、さらに米国に於ける英語の研究と、現在の日本の大学における英語研究とが如何に違うかを教えて下さいま す。今回の集中講義の中ではさらに、このままでいくと日本の英語研究が世界の中でも立ち後れてしまうことを危惧している、それではどうすればよいか、とい う話を学生諸君に伝えてくれます。

既に「英語学・英米文学分野」には受講のコツや課題などを出しています。
また、受講できなかった諸君にも、大量のハンドアウトや授業資料(ほとんどは、吉野先生の論文コピー)が英語学資料室や伊藤盡研究室にとってあります。

英語学(特にphilologicalな英語学)とは何かをもう一度考えてみようという学生は、僕の研究室に来てくれれば、授業資料を誰にでもお配り致します。

頭をガンガンに使うことができる、いわゆる「food for thoughts (=考えの糧)」がぎっしり詰まったプリントです。

なお、月曜日からは、北海道大学准教授の野村益寛先生の集中授業があります。

こちらは「認知言語学」が中心になると思われます。系統の違う講義を比べながら聴くのも楽しいでしょう。

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