はやさか としひろ
早坂 俊廣
哲学・芸術論 教授
教員 BLOG
一覧を見る杭州便りその6
雑記③海賊王になれなかった路飛
杭州で発刊されている新聞に「銭江晩報」というものがあります。この「晩報」という名称を、私はずっと「夕刊」のことだと考え、夕方からしか売っていないとしばらく思い込んでいましたが、朝からふつうにスタンドで売っています。先月中旬から、この「銭江晩報」で日本の漫画「ONE PIECE」の連載が始まりました。コミックを本屋で見かけたことがありますし、上海在住の知人によれば、テレビでもアニメが放映されているらしいのですが、あらためて第一話から、毎週日曜日に掲載されていくようです。これはもちろん「なんちゃって」版ではなく、正規の手続きを踏んだものです。 表題は「航海王」。繁体字版では「海賊王」らしいのですが、新聞掲載の簡体字版では、保護者の感情を考慮して「海賊」の文字を掲げなかったようです(作品中では「海盗」となっています)。いずれにせよ、ルフィの決めぜりふ「海賊王に俺はなる!」は、少なくとも簡体字版では実現できないことになります。ちなみに「ルフィ」は「路飛」で、「ゾロ」は「佐羅」です。 蛇足ながら、この前の私の誕生日に、家族が「いぬまるだしっ」最新巻を送ってくれました(でかした!)。この漫画は、さすがに中国語版は無理だろうなあ…。
雑記④上海は都会だ!
先日、所用で上海に行きました。「高速鉄道」(略称「G」)でわずか45分。一番速い列車で4時間かかっていた15年前とは比べものにならない早さです(最速で350キロ出てました)。これまで、上海には何度も行ったことがあるのですが、今回あらためて、「杭州人」として上海を見てみると、今更ながらこの街は大都会だなあと痛感します。 まず、杭州にはない、「ファミリーマート」「ローソン」等の日本系コンビニがひしめき合っています。「セブンイレブン」には、「ウコンの力」(もどき?)まで売っていました。一本25元と中国の感覚では信じられないほど高い値段でしたが、どうしてもその力を借りないといけない状況に陥ったため、購入して飲みました。 それと、カレーショップの多さ。中国で食べたくなる日本食は刺身でも天麩羅でもありません。日本人の国民食「カレーライス」です!.…と、これは私だけの感想なのかも知れませんが、中国の食事に飽きてきて以来、ずっとカレーライスを欲しておりました。それが何と、上海では至る所にカレーショップがあるのです。写真は、わが郷土が生んだ某カレーチェーン店で食したカレーライスですが、ちらしによれば上海には11軒もあるそうです。杭州ほどの都会になぜ一軒もないのか(日本のラーメン屋も回転寿司屋もあるのに)? 基本的に上海嫌いの杭州びいきの私ですが、今回ばかりは負けた気になりました。