中国書店から、雲棲袾宏『竹窓随筆』の全訳が出た。荒木見悟九州大学名誉教授の監修で、訳注作成は「宋明思想検討会」による。私もその一員である。
訳注作成は、平成10年から18年まで、足かけ9年をかけてなされた。私も、前任校の北九州高専在職中は、九州大学で月に2回開かれる研究会に高速バスに乗って通ったものだ。
信州大学赴任以後は参加がかなわなくなり、「メール参加」となった。九大のある「はかた」を「はたか」としか発音できなかった娘も、今や小学生である。
「末席を汚した」という言葉が謙辞ではない自分にとっても、感無量である。