教員紹介

はやさか としひろ

早坂 俊廣

哲学・芸術論 教授

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瑞雲楼




                          




王陽明は成化8年(1472)に、余姚城内の瑞雲楼で生まれた。この写真は現在の瑞雲楼である。

内部には、王陽明に関する解説展示や瑞雲楼修復に拠金した日本の人々を讃える石碑などがある。

私が瑞雲楼を訪れたのは、今回で3度目である。第1回目は、杭州市で在外研修を行っていた時に、瑞雲楼の修復記念行事が行われるとの話を聞きつけ、修復に 尽力された日本の方々の訪問団に紛れこませていただいた。その時は、ホテルからパトカーの先導するバスで近くまで行き、地元の方々の歓迎の輪をくぐって瑞 雲楼に入っていった。確か1996年のことである。 第2回目は、2002年に浙江省の調査をしたときに、中国人の友人に連れて行ってもらった。何せ1回目はパトカーに先導されて入ったため、場所がよく理解できなかったからだ。だが、その当時の余姚市は再開発ラッシュの最中で、街の景観は一新しており、その友人も中国思想が専門というわけでもなかった ので、場所を見つけるのに結局かなり苦労した。 今回は、専門家中の専門家に連れて行ってもらったため、何の苦労もなく見つかった。ただ、ショックだったのは、以前は民家の中をくぐって入っていた瑞雲楼が、大幅に拡張されつつあり(現在工事中)、前回見た民家が根こそぎ無くなっていたことだ。つまり、こんな洗濯物はもう見られないのである。 瑞雲楼に言わせれば、本来の規模に戻ろうとしているだけということであろう。とにかく、変わり続ける中国にとまどうばかりである。 なお、地元余姚に密着した思想史関連の研究として、諸煥〔火山〕著『学津求索』(2000年、中国戯劇出版社)がお勧めである。

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