教員紹介

濱崎 友絵

はまざき ともえ

濱崎 友絵

哲学・芸術論 准教授

研究分野 音楽学

現在の研究テーマ

1.音楽における東西交流史


 主にトルコを中心とする音楽文化圏において,とくに 19 世紀から20 世紀にかけて西洋化・近代化が音楽に及ぼした影響について,歴史的観点から研究しています。

2.音楽の伝承とその過程


 現代という時間軸において,音楽伝統がどのように伝承されていくのか,音楽をとりまく人,記憶,コミュニティなどをキーワードに検証しています。グローバルな観点からは,ドイツにおけるトルコ系移民の音楽の伝承について,ローカルな観点からは,信州,とくに松本の芸能と音楽(御柱祭の木遣りや神楽など)をめぐる伝承とその過程に関心を寄せています。

2017 年のゼミでは,御柱祭の木遣りの調査をおこないました。写真は諏訪大社下諏訪町木遣保存 会の方々とゼミ生たち。

研究から広がる未来と将来の進路

 音楽それじたいはもちろん,音楽を取り巻く文化や人々をも研究射程に入れる音楽学。実践的なアプローチに加え,言語や歴史学など他領域との接続によって,ローカルにもグローバルにも対応できる「知識と自分の言葉」を養うことを目指しています。こうした基礎力と実践力を身に付けた卒業生たちは,民間から公務員まで幅広い業種で活躍しています。

主要学術研究業績

【著書】
 『トルコにおける「国民音楽」の成立』早稲田大学出版部,(モノグラフ 83)2013 年。
  ――トルコ共和国建国期において,「新しいトルコ音楽」創出をめぐって何が起こっていったのか。
    そのプロセスを言説,制度,音楽の三つの視角から検証した博士論文をまとめたもの。
 『トルコを知るための 53 章』(共著)(編)大村幸弘,永田雄三,内藤正典,明石書店 ,pp.222-232,2012 年。
  ――トルコ民俗音楽や共和国期に誕生した「新しいトルコ音楽」について紹介しています。
【論文】
 「トルコにおける『アラベスク』の誕生と展開」信州大学人文科学論集 2,pp.9-29,2015 年。
「近代西アジアの音楽とヨーロッパ音楽との交渉:トルコを中心に」(共著,編集)他 12 名,柘植元一,植村幸生監修,国立情報学研究所 ディジタルシルクロード 音楽編,2015 年。 http://dsr.nii.ac.jp/music/

所属学会と学会での活動

東洋音楽学会(東日本支部委員),日本音楽学会,地中海学会,日本中東学会

経歴

東京藝術大学音楽学部楽理科卒業,同大学大学院音楽研究科修士課程を経て,2008 年,博士後期課程修了。博士 ( 音楽学 )。東京藝術大学教育研究助手,早稲田大学助教を経て,2014年より現職。

研究者総覧 研究者総覧(SOAR)へリンク

音楽が社会や歴史との交渉の中でどのようにかたちづくられてゆくのか、そのプロセスに関心を寄せています。専門領域は近現代のトルコ音楽。とくに音楽における近代化・西欧化の問題を主な研究テーマにしています。

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