2007年度以前

社会学通信 1号

社会学の授業紹介――社会調査実習

社会学専攻では社会調査実習という授業が行われている。これは、社会学のもっとも代表的な授業の一つである。社会学学生の現代社会を冷静に分析する能力と多元的な視点で判断できる能力を養うために、この授業は極めて大きな意味を持っている。
この授業は実習Ⅰ、Ⅱ、Ⅲから構成され、主に社会学の2、3年生を対象に毎年開講している。社会学に入ってきた2年生のほとんどは実習Ⅰの授業から受け ている。実習Ⅰの授業は社会調査方法、分析方法、社会調査を行うための技術を習得する授業である。調査方法及び分析方法は主に講義の形式で、調査方法の技 術を実習の形式で開講されている。具体的な内容は調査方法の決め方、調査企画と設計、統計的検定方法、クロス集計、職業のコーディング、調査表の作成など 含まれている。
実習Ⅱの授業は、基本的に3年生向けで社会調査によって得られたデータを分析するための多変量分析法について、その基本的な考え方と主要な計量モデルを 解説する授業である。さらに、統計のSPSSを利用しながら、実際のデータ分析を通じて、多変量分析法を習得していく。具体的に、データの変容、3重クロ ス表、相関、ダミー変数、パス解析、因子分析・主成分分析、分散分析などがあげられる。
実習Ⅲの授業は、2、3年生共同に受けている授業である。この授業で、社会調査を計画から報告書までの作業を一貫して行うことによって、学生が自ら社会 調査を行う能力を身につける授業である。具体的な内容は、調査票の作成、サンプリング、調査の実施、調査結果のコーディングとコンピュータ入力、単純集計 とクロス表、調査統計分析、報告会などがある。毎年松本市の近辺において調査を行い、結果を公開するので、先生も学生も全力取り組んでいる。今年度は安曇 野市穂高地域のコミュニティ活動と地域意識に関する調査を行った。この調査は一般市民への郵送調査とコミュニティの代表者への聞き取り調査が実施された。 聞き取り調査は2、3年生の組んだグループが現地に調査を行っていた。学生にとって、学校以外の地域の人々と接することで、たくさんの知識、感動は得られ る授業である。

3年Cさん

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