1年生のための日本文学分野 Q&A

◎はじめに
1年生のみなさん、こんにちは。日本文学専攻の宇野です。今年も専攻決めの季節がやってきましたね。不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、私たち日本文学専攻に関する、みなさんからの疑問・質問にお答えしたいと思います。これを読み終わる頃、あなたはきっと日文に来たくなる!!はず。



Q.それぞれのゼミ内容について教えてください。



A.日本文学専攻には3人の先生方がおられ、それぞれの先生のゼミがあります。



渡邊秀夫ゼミ
前期のゼミで、変体仮名を読む練習をおこないます。変体仮名を読めるようにすると共に、平安時代の文化背景の理解を深める事が中心となります。また、漢 文・漢詩といった漢籍を読む事もあります。毎週、配られた課題を読んで、授業で読み合わせをしていきます。初めは全然読めなくても、回数を重ねることで、 自然と慣れて読めるようになります!たまに癖の強い蹟だと読めないことがありますが、、、、
後期は一つの文学作品を取り上げ、それについて自分たちなりにテーマを設定し、発表を行います。今年は『和漢朗詠集』。藤原公任により、編纂された漢詩・和歌集で、朗詠の百科事典の様なものです。漢詩や和歌について各自テーマを立てて、発表準備をしています。
ちなみに今までの作品は『土佐日記』、『源氏物語』、『枕草子』等。
初めは、手に取った事のない、興味のない作品でも、取り組んでいくうちにどんどん面白くなっていきます。日本だけでなく、漢籍も扱うので、発表の準備にはかなり時間を要しますが、とてもやりがいのあるゼミですよ。(野口)



渡邉匡一ゼミ
匡一先生のゼミでは、中世の説話集を扱います。
前期は『宇治拾遺物語』の中から、考察したい1話を選び、古典文学全集や辞書、研究論文を参考にしつつ、自分で語釈をつけ、好きなテーマで考察します。
後期は福島県いわき市の如来寺で発見された日本で一冊しかない『三語集』の1話を翻訳し、語釈をつけ、訳して考察していきます。まだ、研究されていない本を扱うため、発表までの準備は大変ですが、やりがいは大きいです。
匡一先生のゼミは、自分で勉強すればする程、おもしろくなります。物語や昔話が好きな人はぜひ来てみてください。(内藤)



松本和也ゼミ
松本先生のゼミは、書物に限らず、新聞、雑誌、映像にまで広くメディアに関わる研究をすることが出来ます。2~3人のグループ発表(与えられたテキストについて調査)か、個人発表(各々自分の研究したい分野を調査)をします。発表は一回です。
【扱った作品】太宰治「トカトントン」、石川淳「黄金伝説」、坂口安吾「白痴」、織田作之助「世相」、その他。作業としては、作品の読み込み、論文などの 資料を集め等が必要になります。最低一ヶ月前からの準備が必要なので、発表前は皆死にかけています…。が、発表に対して真剣(必死)に頑張っていま す。(加藤・落合)



Q.日文でやっている調査って、どういうことをやるんですか?



A.主に蔵書調査を行います。日文でやる調査には以下のようなものがあります。



仏法寺調査
ほぼ毎月行っているもので、匡一先生を中心に土日に諏訪へ行って仏法紹隆寺の蔵書調査をします。土曜の夜はみんなで飲み会です。先生の美味しい手料理がいただけますよ☆



善通寺調査
夏休みに香川県の善通寺へ蔵書調査に行きます。匡一先生が長年行っているもので、あと数回で調査は終了となります。香川本場のうどんが美味しいです☆



御嶽神社調査
王滝村の御嶽神社で年2回ほど行います。日本史専攻の山本先生、匡一先生が中心になって行っています。



高美書店調査
匡一先生、早稲田大学の和田先生が中心となり行っている調査です。松本市にある高美書店の、主に明治期以降の書店史料を対象にして目録作成を行います。☆



このような調査をみんなでワイワイ楽しんでやっています。
詳しくは日文オリジナルHPに調査の仕方などが載っているので見てみてください。
(決して飲んでるばっかりではないですよ!)(城倉)



Q.日文の資料室はどこにあるんですか?



A.日文資料室は人文棟3階の一番奥にあります。
日文の本拠地とも言えるこの場所で、学生たちは様々な資料を使って勉強したり、おしゃべりをしながら息抜きしたりします。
専攻の件で相談がある時は気軽に足を運んでみてください。(木村)



Q.日文のイベントについて教えてください!!



A.とっっっても楽しいイベントが盛りだくさんです☆
主な行事を順番に説明していきます!



新歓
4月には、日本文学に新しく入ってきた2年生のために、新入生歓迎会が開かれます。毎年恒例で「いろり」というお店でやってます。
ここで2年生は、専攻の先輩達や先生方と交流を深め、日文の雰囲気をつかみます。先輩や先生と仲良くなれるとともに、勉強についてのわからないことや不安などを解消できる良い機会です。(東原)



如来寺ツアー(三語集とカツオを求めて)
毎年6月の終わり頃に一泊二日で福島県いわき市にある如来寺というお寺に三語集の実物を見に行きます。三語集とは、匡一先生のゼミの説明にもありましたが、後期のゼミで取り扱うテキストです。自分が担当した話の実物に巡り会えた時の感動は・・・言葉では言い表せません。
しかも、おいしいカツオも食べられますよ☆絶品です!!(宇野)



秀夫先生ゼミ旅行(乗鞍
毎年、一泊二日で乗鞍へ出かけます。ペンションに泊まり、フランス料理がいただけます!乗鞍の清々しい空気の中散歩をし、温泉を楽しみ…その夜はもちろん飲み会。皆、おいしい料理と温泉に癒されて帰ってきます。(加藤)



匡一先生ゼミ旅行
毎年、夏休みに匡一ゼミで行われるゼミ旅行があります。
今年は別所温泉へ行き、普段とは異なる環境でゼミ発表を行いました。夜は、美味しい食事と、日本酒、梅酒で親睦を深めました。感受性豊かな日文の仲間と旅行するのは、とても楽しく、勉強になります。(内藤)



炭火
信州大学の銀嶺祭において、毎年日文は「炭火」という炭火焼きの居酒屋を開店しています。1ヶ月以上前から準備を行い、前日にはみんなで仕込みをして、とても楽しいです。
当日のメニューにはお酒、ソフトドリンク、おでん、焼き鳥、豚の角煮、その他(白い森)などがあり、お客さんからもとても好評でした。OBの方も大勢いらして、年一回の同窓会!といった側面も持っています。
みなさんも一緒に炭火を盛り上げていきましょう!(武田)



沖縄旅行
隔年の2月中旬ゼミ旅行として沖縄へ。
3泊4日、昼は沖縄中をひたすら車で巡り続け、夜は沖縄料理に舌鼓。
御嶽数カ所・源実朝の石碑・今帰仁城・首里城・久高島・辺野古米軍基地周辺(基地移転反対運動座り込み)・ひめゆりの塔・沖縄県博物館 など
※御嶽(うたき)……神が降りてくるといわれている、神聖な場所
普通の観光旅行では行けない場所にたくさんいきます。しかも匡一先生の詳しい解説付き!!ちゃんと勉強もしてるんです。楽しいだけじゃありません。
※2月にいくので、青い海や空がみれるかは運次第。昼食はソーキそば率が高いです。(野口)



追いコン
新歓に並ぶ日文最大の飲み会である追いコンは、毎年卒論発表後、2月に行われます。2、3年生からは、4年生へ思い出満載のアルバムが、4年生からは先生方へ花束が贈られ、互いに別れを惜しみます。
秀夫先生のありがたいお話を聞きおさめつつ、二次会までひたすら飲み尽くします。(伊藤)
以上が主な日文イベントです。どれも楽しいものばかりですよ♪



Q.日本文学分野で取れる資格にはどんなものがあるんですか?



A.日本文学分野では、教職、博物館学芸員などの資格を取ることが可能です。特に国語科の教員資格取得に必要な科目が、日文の選択科目に多く含まれるの で、比較的国語科の資格が取りやすくなっています。他に、教職科目、学芸員に関する科目がそれぞれに必要になってくるので、夏休みに集中講義やレポートが 入り込んできます。
がんばりましょう!!(国分)



Q.卒論題目には今までにどのようなものがあったんですか?



A.卒論のテーマは日本語での表現に関するするものであれば、古典文学から始まり、作家や作品、新聞やテレビなどのメディア、漫画やゲームまで、何を扱っても構いません。自分自身が興味と問題意識を持って取り組めることが重要です。
過去の卒論題目については、平成15~17年度の題目が日本文学分野のブログに、平成13~15年度の題目と要旨が日本文学分野公式ホームページに掲載されています。(篠原)



Q.卒業された先輩方はどのようなところに就職されているんですか?



A.就職活動準備は、3年の秋から大体みんな始めます。今年度の先輩方の就職先としては、デザイン会社・問屋・地方銀行員・販売員・公務員と多種多様に挙 げられ、また大学院に進学するという進路を取られる先輩もおられます。また過去には教職(国語)を取られ教師になられた先輩方もおられました。
基本的に国文は就職に関しては放任だと思われるので、自由であると同時に、個人の努力次第というところが強いでしょう。(河原)



◎おわりに
いかがでしたでしょうか?私たちの専攻について少しは知ってもらえたと思います。
このように楽しいイベント盛りだくさんの日文ですが、ゼミは本当に厳しく、大変です。発表前には、図書館や資料室にこもりきりになるということが多々あります。それゆえに、本当に日本文学が好きで、研究に興味がある人に来てもらいたいと思っています。

最後に少し厳しいことも書きましたが、勉強が大変な分、得られることも本当に多いと思いますし、たくさんの仲間たちと充実した大学生活が送れることを、私たちが保証します!!  みなさんぜひ日本文学に来て、一緒に楽しい日文ライフを送りましょう♪  質問があったら、気軽に資料室に来てください。

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