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20181204中国語サロン 薬の飲み方、「和好」「和了」の違い

「マージャン 和了」でのGoogle検索結果、中国語ネイティブには「ホーラ」表記が摩訶不思議に映るらしいです

この日の中国語サロンは、学生、院生、参加いただいているネイティブ非常勤講師の先生方等、全部で8人参加でした。

ネイティブのL先生が風邪を引いてしまったということで、皆には普段中国茶を提供しているのですが、L先生には白湯(さゆ)を注いで出すことに。お茶は健康的なイメージがありますが、中国人にとっては胃の負担になりやすいという認識があり、体調不良時には避けられる傾向が強いのです。それを見ていた1年生のA君「これは“白汤bai2tang1”と言うんですか?」と質問、日本語漢字をそのまま当てはめた発想であることがすぐに分かります。それに対しL先生「これは“白开水bai2kai1shui3”と言います」と返答。中国語漢字と日本漢字の違いで超定番である“汤/湯”、前者現代中国語では「スープ」、後者日本語では「温度の高い水」となります。中国でも古くは「温度の高い水」という用法があったのですが、漢字の御膝元では意味が変化し、一方日本では古い意味が生きた化石さながらに残されギャップが生じたというからくりです。そしてL先生が“在吃药的时候,不能喝茶。(薬を飲むときには、お茶を飲んではいけません)”と付け加えました。日本のネット上では「薬を水以外のもので飲んでもいいか?」という質問はそこかしこに見られ、普通は水で飲むべきで、お茶で飲むのは薬効が出にくくなるためダメとするのもあれば、いやお茶でもOKとするものもれば、胃を守るために牛乳で飲んでもよしという、「薬は白开水で飲むのが当たり前(体調が悪い時には冷たい水もNG)」という中国に比べると、日本はかなりその認識が緩いように感じます。

サロンに参加している学生が「彼氏と喧嘩した~」とこぼしましたのでその方面の中国語表現が話題に。「(喧嘩して)へそを曲げた、すねちゃった」というのは、中国語で“闹别扭nao4 bie4niu”“闹情绪nao4 qing2xu4”、それに対し「仲直りしなよ~」と皆言うわけですが「仲直りする」は“和好he2hao3”と言うとのこと。“和”の発音を学生にピンインできちんと確認させていたら、“和”の発音の多さが話題となり、L先生や中国人研究生Hさんから「マージャンの“和了”は日本語で『ほーら』と言うんですか?」と質問。お二人とも日本語堪能で、日本のマージャン用語もある程度聞き覚えているようなのですが、「上がり」を表す“和了hu2le”が「ほーら」という発音となることがどうにも不思議に感じられてならないという様子でした。タブレットPCで手っ取り早く検索して日本のマージャン用語解説ページを見せると、軒並み「ホーラ」と表記されていますから、二人とも「本当に日本語ではこう言うんだ」と感じ入っていたようでした。中国語ネイティブにとって“和了”は“hu2le”で、日本語教育で覚えた漢字音だと「ワリョウ」となるはずですが、そうではなく「ホーラ」が定着しているのが奇妙な感覚を引き起こすようです。

◎中国語サロンは毎週火曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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