お知らせ・報告

20180710中国語サロン スクーターとは何か? 南京と町田問題

この日の中国語サロンは、学生、院生、参加いただいているネイティブ非常勤講師の先生方等、全部で9人参加でした。

いつも中国語サロンではポットで入れた中国茶とお菓子を出していて、中国人非常勤講師L先生は「お茶は必ず熱いものでないと!」が常ですが、この暑さでついに冷たい飲み物持参で参加となりました。

学部生Fさんが中型バイクの運転免許をこの夏休みに取る計画だと話すと、交換留学生W君が「スクーターってバイクなのですか?」と質問。スクーターとは原付50ccの小型のバイクで形がこういう感じだよね、中型バイクの形はこんな感じだとタブレットPCにて画像を示して説明。逆に中国語を勉強中のFさんは「バイクって中国語で何て言うんですか?」と質問、W君が「摩托车mo2tuo1che1と言いますよ」と教えてくれました。日本語が非常に堪能なW君曰く「スクーターがバイクなのか自転車なのか分かりませんでした」、日本の留学生活が数ヵ月に及ぶ彼ですがどうもこの語彙の意味が摑み切れていないと前々から感じていたようです。
中国では大気汚染対策のため電動自転車“电动自行车/电动车”が広く普及していますが、見た目は日本のスクーターにかなり近いです。日本でも電動自転車がありますが、スクーターとは原動力の違いだけでなく、見た目からして全く違うものとして認識されています。中国語における電動自転車“电动自行车/电动车”・バイク“摩托车”と、日本語の電気自転車・スクーター・バイクと、同じものを表しているようでありながらその形状が食い違いズレが存在しているために、日本語がいかに堪能な人であっても極日常的でシンプルな語が難しいと感じることがあるのだとよく分かった一件でした。

蘇州大学は信大と交流協定がありますが、“苏州Su1zhou1”そして“江苏省Jiang1su1 Sheng3”について中国地図を見ながら話題に。江苏省には“苏州”“南京Nan2jing1”“无锡Wu2xi”“常州Chang2zhou1”“徐州Xu2zhou1”といった有名な都市があるのですが、それらの関係がどうもよろしくない。その都市出身の人間からすると一緒にしないで欲しいという意識が強く、“江苏人”という言葉を使って自己紹介したがらないというのが、蘇州大からの交換留学生であるW君の説明でした。特に南京は江苏省の省都であるのですが、苏州や无锡の人から言わせると「南京は(隣の)安徽An1hui1省の省都でしょ?」扱いをされるとか。南京市がお隣安徽省に突き出た形状になっていること、また蘇州や無錫と比べると都市の性格が独特(日本軍居留地になったり、中華民国首都とされるなど)であることがそういう見方を生んでいるようです。長野県でも長野市と松本市の対立関係は県内では有名ですし、東京の町田市が神奈川県扱いされる定番ネタがあったりと、国と事情は違えど似たような現象があるものです。

◎中国語サロンは毎週火曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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