お知らせ・報告

20180417中国語サロン 「よろしく」は「请多关照」なのか?

手前は交換留学生W君の、奥は学生Hさんのお弁当。葱香酥はL先生ご提供のお菓子。

2018年度前期・中国語サロンが4月17日(火)から始まりました。
この日の中国語サロンは、学生、交換留学生、参加いただいているネイティブ非常勤講師の先生方、市民受講の方等、全部で6人参加でした。

他学部から当サロンに足を運んでくれたN君は中国語を自学しているということで、大学共通教育の中国語クラスで勉強していた学生らからはすごいですねと声が上がりました。今回ネイティブとして蘇州大学からの交換留学生W君が参加してくれていましたので、初顔合わせで挨拶することに。N君から「『どうぞよろしく』は“请多关照”でしたっけ?」と質問が出て、それに対してW君が「“请多关照”はかなり正式な場面で使う言い方で、これから友達としてよろしくというくだけた雰囲気の場面では言わない」と解説してくれました。じゃあこの場合「よろしく」に相当する中国語は何がいいのかという話になり、“以后我们就是朋友了。”“以后多多联系。”あたりが一般的な言い回しだと紹介してもらいました。
“以后我们就是朋友了。”は「これから私たちは友達だね」という意味で、日本語としては余りにストレートすぎて使用を躊躇う感があり、「よろしく」のゆるさ曖昧さには実に安心させられます。“以后多多联系。”は「これからたくさん連絡を取り合いましょう」ぐらいの意味で、挨拶というよりはかなり具体的な提案をしている表現です。日本語は挨拶言葉のパターンが決まっている傾向が強く、一方中国語の挨拶パターンはあまり数多くなく、その場面場面に応じて当意即妙な言い回しを形成しコミュニケートするという両言語の典型的な性格の差異を示している事例と言えます。
中国語の初級教科書の序盤には大抵挨拶言葉が紹介されていて、“请多关照”=「よろしく」と掲載しているものが多く、四字だけで初学者にとって憶えやすいという現実的な事情も理解できますが、それ以外の表現も取り入れ幅を広げることがやはり必要であります。

◎中国語サロンは毎週火曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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