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20170619中国語サロン 致敬の意味とは

左:この日のお茶 “果香大红袍”  右:話していた時のメモ

この日の中国語サロンは、学生、院生、参加いただいているネイティブ非常勤講師の先生方等、全部で9人参加でした。

この日は映画や小説について話題となりました。
日本の映画監督で一番よく知っているのは?という話題で、中国人院生Lさんが答えたのは“北野武”。中国の若い世代に北野映画はよく知られているということです。北野武は以前“相声演员(漫才芸人)”だったということ知ってる?と私が質問したところ、Lさんは目を丸くして全然知らなかったと返答。日本人の学生A君も、北野武が漫才やってたこと自体は知ってるけどあまり詳しくは知らないということでしたので、ビートたけし時代のネタや言説を知っている大学生は少なくなっているのだなあと実感です。
専攻が映画と関係しているZ君がいろいろ監督名や作品について話してくれましたが、映画のタイトルにも英語版・日本語版・中国語版があり、中国人と日本人とで憶えているものが違いますから、作品一つを口にしようとしても「英語タイトルは分かるけど日本語タイトルが何なのか分からない」ということがしばしばでした。また中国語の映画評論でもよく用いられる単語“致敬”は日本語でどう言うんですか?とも質問が出ました。この場合“致敬”は日本語で「オマージュ」といい、フランス語由来だと説明しました。外国語の単語をカタカナで書き表し受容する日本語と、作品に敬意を示し新たに創作することだからと従来からある単語“致敬”を利用して当て嵌める中国語と、典型的な外来語受容方法の差異がここでも確認できます。

蚕のさなぎ佃煮も残り少なくなりました。

小説家について、日本人小説家として中国人学生から一番最初に名前が上がったのは星新一。他には川端康成や東野圭吾、西尾維新といった名前まで出てきました。では一方日本でよく知られている中国人作家は誰だろうという話題になり、魯迅のような大御所を除けば金庸かなあとなりました。中国ではさまざまなジャンルに亘る日本の小説が読まれているということですが、日本では古き中国の世界を描く小説が特に喜ばれ、その反対に現代中国社会を題材とする小説は日本人の注意をあまり引かないという、中国と日本とでどうも異なる状況があるようです。

◎中国語サロンは毎週月曜昼休み(12:10~13:00)、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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