お知らせ・報告

20170117中国語サロン 字典と本屋のいまむかし

≪新华字典≫の第11版と1987年重排本、画像下は裏表紙

この日の中国語サロンは市民開放授業受講者の方を含め12人参加、大学構内も年末年始から普段の状態に戻り賑やかな回でした。
 
非常勤講師のC先生が年末にご主人の仕事の関係で中国家族旅行に出かけたとのことで、中国語字引の超定番≪新华字典≫を学生へのお土産として持って来てくれました。画像左はその中国から届いた最新の第11版、右は筆者手持ちの1987年重排本。表紙ビニール素材といい、紙質といい、“双色本”二色刷りといい、単に経年変化だけでなく質が格段に向上していることが分かります。裏にバーコードと価格が印刷されているのは普通ですが、“昌明教育 开启明智”等々並べ立てた宣伝文句や、“中国畅销字典”=「中国でよく売れている字典」と自ら掲げているところなんぞ、確かに超定番商品でロングセラーには間違いないのですが、直接裏表紙に堂々印刷しているあたりは日本との文化の違いを感じさせます。日本だったら宣伝には、帯を作成してカバーと一緒に装着していることでしょう。これに比べれば旧版の表紙は実に落ち着いているものです。
 
字典に関連してC先生が中国の本屋の話をしてくれたのですが、今や中国でもファッショナブルな本屋が登場していて、例えば旅行先で実際に出かけた安徽省の“碧山书局”は古民家を改装して書店に作り変え、またカフェも併設して単に本を買うだけでなく雰囲気を楽しめる形式になっているとのこと。かつての中国の本屋と言えばカウンターの向こうに商品の書籍があり実物を手に取って見るのにいちいち店員に頼まないとならなかった時代から、大規模書店で本が書棚に並べられ平積みされ客が普通に手に取って選べるようになり、そこから更に雰囲気重視と本以外の+αを得られる店作りへと、日本でも同様のトレンドがありますがいろいろ変化を見せています。

「じょゆー」「じょゆう」「じゅぎょう」メモ

 
画像は交換留学生のWさんとL君が、日本語の発音について正しい発音を確認したいとメモを取りながら練習していたもの。4年生のH君が「じょゆう」はどう発音するのが自然な日本語のか彼らに教えていました。中国語には単母音・二重母音・三重母音etc.といった違いはありますが長母音は存在しないため、母音を引き延ばす感覚をなかなか掴めないという特徴が中国語を母語とする日本語学習者には顕著です。また「じょ」「じゅ」といった拗音も日本人にとっては難しくも何ともないのですが、外国人にとっては難しい音なようで、「じゅ」は中国語の“居 ju”に似てる感じとH君が説明しましたが、WさんL君は「?」といまいち納得しがたい表情をしていました。日本人にとってはそれっぽく聞こえる音であっても、中国人にとっての音の感覚にはどうしてもズレがあり、説明が難しいところです。
 
◎中国語サロンは毎週火曜昼休み、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

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