お知らせ・報告

20161129中国語サロン 紅い鯉と緑の鯉と驢馬

中国广播电视出版社(1996年)の≪广播电视播音主持丛书 绕口令≫表紙と目次

この日の中国語サロンは市民開放授業受講者の方を含め11人参加となりました。中国語ネイティブである工学部のZさんが参加してくれたことで、日本人6人:中国語ネイティブ5人となった回でした。   画像は話のタネとして持ってきた中国語の早口言葉“绕口令”の本。本の表紙に“广播电视播音主持丛书”とあり、アナウンサーや司会者を対象としたトレーニング教本としての扱いをされていることがわかります。日本でもアナウンサー・俳優・声優が発音滑舌を訓練するのに早口言葉を利用するのはよくあることですが、ネイティブのC先生が「中国の大学で国語の教職授業を受けたときに“绕口令”を勉強した」という思い出話をしてくれました。“普通话”=共通語の発音を重視しているのがその理由であり、国語の教員養成として大学教育で“绕口令”を取り入れているところは、やはり日本と違うなと感じさせられます。 “八百标兵”“长扁担短扁担”“炖冻豆腐”が中でも定番だということで、C先生が暗誦して紹介くれました。 また本には載っていない“绕口令”として、   红鲤鱼与绿鲤鱼与驴 hong2 li3yu2 yu3 lü4 li3yu2 yu3 lü2   を教えていただきました。「紅い鯉と緑の鯉と驢馬」という意味ですが、C先生曰くとても短いけどとても難しい“绕口令”ということです。

その他には地図を見ながら庐山といった有名どころの山がどこにあるかとか、観光地として中国国内で知られている場所はどこかといったことや、伝統的な“镇”=町・村から変化して“集镇”と呼ばれる新しい町づくりが進んでいることなどが話題となりました。 その流れの中で、安徽省出身のネイティブ研究生のJさんに3年生のK君が「地元の方言を話してください」とお願いしたことから、Jさんが即興で口にしまた書いて紹介してくれたのが   今天俺要赶集去买东西。(今日私は市場に出かけて買い物をする)   一人称として共通語では“我”を用いるところを、方言で“俺”となっていることが分かります。全体の発音もまた共通語とは異なっていて、質問したK君は最初「?」という顔をしていたのですが、“俺”の日本語との違いを理解した瞬間「!」という表情になっていました。 日本語において「俺」は男性が専ら使う一人称で方言色は特に持たない語ですが、中国語の“俺”は方言色が強く男性女性の区別がない一人称であり、字面は同じでも性格が大きく異なります。辞書を引いて知ることも勿論大事ですが、実際にその語を使っている場面を目の当たりにすると印象深く伝わるものだなとやりとりの場を目にして感じたものです。   ◎中国語サロンは毎週火曜昼休み、信大人文ホールの西側隅っこで開催しています。些細な質問でも中国語の宿題でも、中国語ネイティブの方に尋ねてみたいことがあればお気軽にどうぞ。

ページの先頭へもどる