ゼミ演習

芸術コミュニケーション講座 ゼミ合宿 2013.6.15-16

マギー・マラン「サルヴス」鑑賞

後援会費合宿  芸術コミュニケーション講座のゼミ学生たちと、舞台鑑賞に彩の国さいたま芸術劇場に行ってきました。演目は、フランスを拠点に1970年代から多くの作品を創作し続けてきたマギー・マランのダンス作品「Salves」(2010年初演)。  Salves-フランス語で「祝砲」「一斉射撃」などという意味を持つタイトルのこの舞台を見て、学生たちはどんなイメージやメッセージを受け取ってきたのでしょう。  真っ暗な舞台の中、断片的に展開される身体同士の関係性や表情、唐突に出現するピカソやゴヤ、ドラクロワらの絵画のコピーやプレスリーのポスターの増殖、落下して壊れていく花瓶やお皿、自由の女神、展開されたカオスに突如現れるラジコンヘリコプター・・・スピーディーに展開されるこれらの現象から鑑賞者が連想することは、戦いと殺戮の歴史なのか、複製されていくものたちについてなのか、壊れていくものたちについてなのか、断続的な運動そのものなのか・・・。 見慣れたダンスがほとんど登場しない舞台に、学生たちはどんな風に感じているだろう、と思いを巡らせていましたが、鑑賞後のディスカッションでは様々な感想が語られました。まずは率直な印象から、不安、恐怖、見えないことへのフラストレーション、ダンスと演劇について、それから、得体のしれない身体の強さを感じたこと、登場する身体のすべてから読みとれること、、、などなど。  観た舞台をすぐに言語化する作業はとても難しいものです。それでも、まずは、簡単なキーワードからはじめ、グループディスカッションの中で互いの言葉を探しながら同意したり、様々な異なる意見を戦わせたりしていくことの大切さを実感しました。

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