平成25年度公開森林実習「アルプス登山学演習」を実施しました

演習林系の実習

講師の馬目弘仁氏よりザイルワークを学ぶ
講師の馬目弘仁氏よりザイルワークを学ぶ
桂小場学生宿舎にて天気図の作製
桂小場学生宿舎にて天気図の作製
西駒演習林内(シラベ小屋前)でテント泊
西駒演習林内(シラベ小屋前)でテント泊
地形図で位置確認を行う
地形図で位置確認を行う
森林限界の温暖化研究試験地にて野外講義を受ける
森林限界の温暖化研究試験地にて野外講義を受ける

<公開森林実習>

アルプス登山学演習

 

<実習目的>

登山技術と山岳環境に関する基礎知識を習得する。

1.複雑な山地地形を地図とコンパスから読み取ることができる。2.複雑な山地地形をGPSを用いて目的地まで踏査できる。3.遠くの山の名前を地図から判別できる。4.天気図から翌日の天気を予測することができる。5.ラジオの気象通報から天気図を書くことができる。6.山の中で自炊しながらテントで生活できる。7.ザイルワークを用いた登山ができる。8.危険を予測しながら安全に登山活動を遂行できる。

 

<実施日程>

平成2593()6()  34

 

<実施場所>

農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)西駒ステーション

 

<担当教員、講師>

小林元准教授、荒瀬輝夫准教授、馬目弘仁氏 ほかTA6

 

<参加人数>

17名(山形大学1名、新潟大学1名、京都大学1名、慶應義塾大学1名、長野県看護大学1名、筑波大学大学院4名、京都大学大学院2名、信州大学人文学部1名、工学部1名、繊維学部4名)

 

<実習スケジュール>

初日は本学部ゆりの木資料館において、中央アルプスの野生動物の生態と保護管理などについての講義や、山岳会などTAメンバーのサポートにより地図やザイルの扱い方などの実習ガイダンスが行われた。その後、西駒ステーションの宿泊施設に大学バスにて移動し、夜は交流会を行うことで本演習を共に学びあうチームとしての意識を深めあった。2日目は西駒ステーション内を流れる小黒川を渓流遡行、ザイルワークを学んだ。ザックの調整方法など基本的なことから足場の確保、ザイルの使い方など専門知識も学び、その後宿泊施設に戻り行動記録を確認。夜は、本学卒業生で世界の山々を舞台に活躍しているアルパインクライマーの馬目弘仁氏による講義があり、ヒマラヤ登山の写真などをみながら体験談を交えた世界の山についてのお話を伺い登山の哲学を学んだ。台風が近づいていたため2日目の夜から雨が降り、3日目は天候とスケジュールを見合わせながらの行動となった。ラジオで天気予報を確認しながら天気図の作成。作成した天気図によると午後には天気が持ち直すと予測することができたため、施設内のシラベ小屋まで移動。例年は西駒山荘での宿泊だったが本年度は改装工事をしているため、シラベ小屋前にてテント泊を実行。夜には空も晴れ、天の川や星座を確認することもできた。最終日は予定より早く出発し、将棊頭山に向かった。天候は晴れ渡り、南アルプス方面には富士山も望むことができた。森林限界の温暖化研究試験地にて講義を受け、その後2400m2200m2000mのそれぞれの地点で生育している木々を実際に観察しながら下山。それぞれの地点の木々の様子を観察することにより、森林が今後どのように変化していくかを予想することができ、また、地球温暖化の研究にも利用されていることを学びながら宿泊施設に戻った。大学バスにて本学部ゆりの木資料館に戻り、まとめをし、演習を終えた。

 

<成果と今後>

今回は、台風の影響で当初のスケジュールからの変動があったが、天候やその時々の事情により予定を変更するということは登山において重要な決断である。特に山中においては携帯電話の電波が届かない地帯も多くあり、また目印が少なく自分がどこにいるのかを見失うこともある。ラジオや地図、コンパスといった道具は持っているだけでなく、使えなくては意味がなく、その場の状況判断を下すために様々な知識が必要だと学んだ学生が多くいた。

中央アルプス西駒ヶ岳には天然林が多く残っており、様々な動植物が観察できる。そこに広範囲の演習林を持つ西駒ステーションにおいて、森林の生態を学ぶだけでなく、山岳登山における基本と重要な知識、臨機応変な対応ができる人間力を養う一助となる演習が実施できた。今後も、広域な視野で多様に活用ができる共同利用拠点をめざしたフィールド教育の実施を広げていきたい。

 

 

<受講生アンケート>

H25アンケート-アルプス登山学演習(PDF:232KB)

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