平成24年度 山岳環境保全学演習を実施しました(8月28日~8月31日)

演習林系の実習

演習の様子
演習の様子
高山帯でハイマツの実を採食するニホンザル
高山帯でハイマツの実を採食するニホンザル
稜線上で腰くらいの背丈のハイマツ帯を歩く
稜線上で腰くらいの背丈のハイマツ帯を歩く
西駒山荘にて、ご主人から小屋の歴史について伺う
西駒山荘にて、ご主人から小屋の歴史について伺う
稜線を登る参加者
稜線を登る参加者

8月28日から31日の4日間、泉山茂之教授(http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.HmLVPUkh.html)らが開講する「山岳環境保全学演習」が農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)西駒ステーションにおいて実施されました。
こ の演習は本学農学部の学生だけでなく、他学部や全国の大学生を対象とした公開講座としても開講しており、琉球大学、京都大学、お茶の水大学、日本大学など 全国各地の大学生が参加しました。他大学や異分野の学生との交流をはかりながら、中央アルプスの自然や、変わりゆく山岳環境の保全について、標高 3,000m級の中央アルプス西駒ヶ岳(木曽駒ヶ岳)に登りながら学び、実り多い実習となりました。
演習初日は、農学部構内において、ガイダンスと山岳環境や野生生物についての講義を受け、翌日からの登山に備えました。

 

2日目は西駒ヶ岳(木曽駒ヶ岳)のメイン登山口となる駒ヶ根市まで大学のバスで移動し、バス・ロープウェーを乗り継ぎ、一気に標高2,612mの千 畳敷カールへ。ここでカール地形や高山植物についての説明を聞きながら、標高2,956mの西駒ヶ岳(木曽駒ヶ岳)山頂を目指しました。
行程 中、 雪や風の影響を大きく受けるために、地を這うように生育するハイマツや背丈の低いダケカンバ等の樹木、厳しい環境の中でしか生育できない多くの高山植物を 観察しました。また、高山帯がさらされている問題について、植生回復ネット等、現在おこなわれている対策の現場を見学しながら学びました。
また、西駒ヶ岳山頂から、宿泊地の西駒山荘へ向かう途中、ニホンザルの群れに遭遇し、高山帯でハイマツの実等を食べる様子を観察する機会にも恵まれました。
西駒山荘では、山小屋の生活や、高山帯での人間活動が自然環境に与える影響の大きさについて学び、山小屋ならではの知恵やルールがあることを知りました。この山荘で学生間の交流も深め、専門分野や考え方など様々なことについて意見を交わしました。

 

3日目は、まず、山荘周辺で中村寛志教授(http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.jeSUPUkh.html)の指導による昆虫の観察を行いました。
ベニヒカゲやクモマベニヒカゲ等の高山蝶やハムシの仲間など、高山ならではの昆虫について説明を受けながら観察し、この後、下山しながら標高が下がるにつれて昆虫の種類が変化していく様子も観察しました。
また、信大コースを下山中、教科書や講義でよく耳にする植物の垂直分布の様子を観察しました。ハイマツや花畑が広がる高山帯から、オオシラビソ、シラビソ、コメツガ、トウヒなど亜高山帯の樹林へ変化し、さらに下ると落葉広葉樹が出現する様子を観察しました。
最後に、西駒ステーションの宿泊施設で実習のとりまとめを行うとともに、実習の感想なども含めた学生間の交流がありました。
参 加者は山岳部所属の学生から登山初体験という学生まで、登山レベルは様々でした。登山に慣れた学生は、普段と違った視点で山を歩くと全く別のものが見えて くることに気づき、登山初心者は初めての経験・景色に感動するなど、それぞれに得たものが多くあったようです。1200mから2600mまでの標高差があ る、西駒ステーションならではの実りある実習でした。

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