平成24年7月4日(水)、長野(教育)キャンパスにおいて、立教大学大学院特任教授 渡辺三枝子先生を講師にお迎えし、「女性研究者のためのメンタリング入門」をテーマに、質疑応答を含めて約2時間の研修会を行いました。
渡辺先生からは、メンタリング導入にあたり、1つに、大学においてメンタリングが注目された背景を理解すること。2つに、人は様々な役割を果たすことで人生が出来上がっているということ。この2つを認識することが重要であると語られました。
メンタリングでは、女性研究者の生活者としての側面は、研究生活にたいへん影響する。ということを認識したうえで援助し、研究者自身が自己のキャリアを総合的に考え、意思決定する力を育てることを支援するということだそうです。また、働く女性への支援は、ただ悩みを聴くだけでなく、「仕事」と「生活」を両立するために、優先順位をどのようにつけるかコーチングしていくこともメンタリングであり、仕事や成果を上げるための支援はもちろんのこと、一社会人、生活者として両立した研究生活を行うことができる研究者養成の機会として、メンタリングを行うことが、女性研究者支援では必要であるというお話をいただきました。
質疑応答では、メンタリングの基本的姿勢への問いがあり、渡辺先生から、「メンタリングは、日常の研究生活の中で、研究・学問を通した情緒的な信頼が根本にあり、互いが、思いや考えを素直に伝えることができる対話であること。若手研究者のみならず、係ったメンター自身も成長することができる。」ということを語られました。参加者は、メンタリングの姿勢を深く認識する機会となりました。
※ 第1回メンター研修会は、eALPS教職員専用サイトでご覧いただくことができます。
※ 参考:女性研究者支援室メンター制度について