キックオフシンポジウム

2013年10月、信州大学、日立製作所 インフラシステム社、東レ、昭和電工、物質・材料研究機構、長野県が共同提案した「世界の豊かな生活環境と地球規模の持続可能性に貢献するアクア・イノベーション拠点」構想が、文部科学省と科学技術振興機構の「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」の中核拠点として選定されました。
中核拠点では、オールジャパンの研究開発体制で海水や油を含む水などから安全で安心な水をつくる革新的な「造水・水循環システム」の実用化を目指して研究が進められています。
2月3日には、ホテルメトロポリタン長野で最初のイベント「アクア・イノベーション拠点キックオフ・シンポジウム」が開催されました。

あいさつ

国立大学法人信州大学 学長 山沢清人

国立大学法人信州大学 学長 山沢清人
 いよいよアクア・イノベーション拠点事業が本格的にスタートすることになりました。オールジャパンの体制の下、人と地球の持続可能な明日を実現するために独創的な研究を推進し、その成果を世界に発信していきたいと思います。

長野県知事 阿部守一

長野県知事 阿部守一
 日本を代表する企業や研究機関の皆さんと一緒に、長野県でこのような国家的プロジェクトを推進できますことを大変ありがたいと思います。一同一丸となり早期事業化を大いに期待いたします。



シンポジウムの様子

アクア・イノベーション拠点とは

株式会社日立製作所 インフラシステム社 技術最高顧問 上田新次郎(プロジェクトリーダー)

株式会社日立製作所 インフラシステム社 技術最高顧問 上田新次郎(プロジェクトリーダー)

 10年、20年後の豊かな生活を想定しながら、いつでも十分な水を手に入れられる社会を構築するために「世界の豊かな生活環境と地球規模の持続可能性に貢献する」というビジョンのもと推進していくプロジェクトがアクア・イノベーション拠点です。
 地球にある水は98%が海水、残り2%の大部分は南極の氷で、私たちが使える河川水や地下水などの淡水は0.01%といわれています。そのため、世界人口の3分の1から半数は生活用水が不足していたり、衛生的に整備されていなかったりという問題を抱えています。
 さらに人口の増加や都市への集中、生活レベルが上がったことなどにより、世界的な水不足と汚染が深刻化しています。こうした問題を解決するため、私たちは三つの具体的水環境問題を含め六つの課題を挙げて、研究開発から社会実装まで取組んでいきます。
 一つは、資源関係です。油やガスを採るには非常に多くの水を使います。その時に出た随伴水をどう処理、あるいは再利用するかです。二つ目は、地下水や湖沼などさまざまな成分を含んだ水の利用技術の確立と有用物質の分離。三つ目が海水淡水化の超低コスト化です。
 さらに、自然環境と融合した水環境システムや、地域全体の地下水も含めた解析シミュレーションを使い、社会のあるべき姿を提案したり、将来を予測したりします。そして必ず、研究で開発された水環境システムを社会実装していきます。
 これを実現するために、信州大学を中心に産学官が連携し、「ナノカーボン技術」「淡水化モジュール」「プラントシステム技術」「トータルソリューション技術」、そしてCOIサテライトの海洋研究開発機構の「モデリング・シミュレーション技術」を合わせて課題を解決し、造水・水循環システムを構築していく。そして、持続可能な水を手に入れられる社会を実現できるよう進んでいきたいと思います。

提案機関

  • 信州大学
  • HITACHI
  • TORAY
  • SHOWA DENKO
  • 独立行政法人 物質・材料研究機構
  • 長野県