解決すべき水問題

革新的な「造水・水循環システム」を実現し、世界の水問題の解決へ。

世界の水を取り巻く現状は?

人口爆発が進み、2030年には世界人口が80億人超となる中で、豊かな生活環境を形成・維持するために必要な水の確保が困難な状況に直面しています(全世界の取水量は2030年には1995年と比べて4割以上増加すると見込まれます)。

現在、世界で11億人余が安全な飲料水にアクセスできず、また農業用水が十分に確保されない等で9億人余が食糧不足にさらされています。

経済発展に必要な工業用水や資源開発用水の確保に加えて、資源産出時の排水処理や水汚染問題は国際的な環境問題であり、循環して利用する新技術が求められています。

世界的に見ると水が偏在化していますが、それ以上に人口の偏在化も起こっており、需要と供給のバランスが取れておらず『水の危機』が問題視されています。

水不足を補う水源として、海水・かん水等が注目されていますが、海水・かん水の淡水化等の造水においては、低コスト化、省エネ化が最大の課題となっています。

かん水、海水等には有用資源も含まれており、水圏有用資源の採取の重要性、国際競争が増しています。

既存の人為的な水循環システムは自然循環を考慮していないので、地域の水循環はその周囲の地域の水循環との相互関係の上に成り立つオープンシステムが必要です。

図4

水に求められる質と量のバランス

水は人類にとって必要不可欠なものですが、地球上の水のほとんどは海水や氷河等、物性面や地理的な問題から人類が使用することが困難な水です。人類が利用可能な淡水源(浅地下水・河川水等)は 0.001 億 km³(全体の 0.01%)に過ぎません。
人類の生活に必要な水として、多くの国や地域で、水道水が飲用に耐える水質を保つことが要求されていますが、同時に水道水が農業用水や工業用水にも幅広く使われています。飲用水では、より安全で良質の水への欲求が強く、わずかな異臭や有害物質の混入が不安・不満の原因となります。一方で、水の使用量の9割を占める農業用水や工業用水においては、飲用水ほどの品質は必要とはなりません。このため用途に合わせた水の量と質を確保することが重要となっています。